Sir George Martinが*生で*語るサージェント・ペパー

14 07 2008

Sgt. Pepperのメイキングを語るジョージ・マーティンは、これまでテレビ、DVD、出版物等で何度かこの世に出た。1992年テレビでオンエアーされたドキュメンタリー番組’Making of Sgt. Pepper’は、私も釘付けになって見たのを覚えている。こんな便利なウェブサイトもあるし、音楽ファンだったら、この作品に関する話を目にする機会は結構ある。

しかし、サー・ジョージ・マーティン本人がメイキングを語るイベント、となると話は別だ。一気に私の中のロケンロール・ボルテージがあがる。

ボブ・レフセッツの記事の中で「2週間後にUSCで行われるジョージ・マーティンのバーティ」という一文があり「なんですとぉ?」と思っていた矢先、NYの友人から電話が入った。「ジョージMのイベントを見に、ロスに来てるよん」と言うではないかー。こういう偶然はどういうわけか私の身の上によく起こるのだ。

グラミー・ファンデーションが主催する’Making of Sgt. Pepper’は2008年7月11日、University of Southern Californiaで行われた。大学構内の美しい建築物とその風景も楽しみながら、会場となるBovard Auditoriumへ向かった。チェック・インを済ませると、オードブルと飲み物が振る舞われ、参加者が歓談できるスペースがあった。

こういった「全然知らない人たちとお知り合いになる」というシーンでは、日本語より英語の方が確実にスムースに事が運ぶ。「ビジネス・アタイアで出席のこと」っつーこともあり、皆様、ロケンロールながら結構ぱりっとした装いだ。(よれよれTシャツとジーンズで来てしまったジェイソン・フォークナーとそのバディっつー人たちもいたが。)

で、開演だ。サー・ジョージ・マーティンがステージ上手から登場すると、会場から大きな拍手と上品な歓声がわき起こる。wikiによると現在82歳とのこと。若い頃はバート・バカラックと並んで、きっとイケてだんだろーな・・・と思わずにはいられないその英国紳士的な佇まい。

幼少の頃の写真をバックに当時の話から、ソフィア・ローレンとピーター・セラーズとのレコーディングの話へと続く。 1950年代、彼がビートルズに出会う前のことだ。

1962年にビートルズと出会った当初、バンドの作曲能力の「幼さ」に頭を抱えたという。「エレノア・リグビー」のストリングスはヒッチコックの映画「サイコ」からヒントを得たこと。映画のサントラと「エレノア・リグビー」が小節ごとに交互にプレイされたりして、笑いを誘う。

1992年にテレビ放映されたドキュメンタリー番組からの抜粋で、ポール、ジョージ、リンゴ、さらにフィル・コリンズやレコーディングに参加したクラシック・アーティストのインタビュー映像も交え、ジョージの話は進む。

日本、フィリピンでの驚喜の(?)ツアーからイギリスに戻ったバンドは、しばらくツアーをしないことに決める。がっくりしたのはブライアン・エプスタインだったが、一方でジョージは「僕はあの決断ほどうれしい事はなかった」と語る。「これでスタジオにこもって作業に専念できる」と。

‘A Day In The Life’でのオーケストラのレコーディング・セッションは、これまでにない’craziest recording session’だったと語る。 ‘Woke up/Got out of bed~’以降はまったく別の曲にと、ポールが作っていたものだったが、ジョンの曲とつなげることになり、その間にオーケストレーションを入れることになった。ご存知、「空白の24小節」に挿入されたクライマックスの部分だ。

最後に、ラスベガスで行われているCirque du Soleilの’Love’ に触れていた。このショーが実現した元々のきっかけは、コンセプト・クリエイターであるGuy Laliberteとジョージ・ハリソンが、フォミュラ1のレースで知り合ったことに始まるらしい。ジョージ・マーティンと彼の息子、ジャイルスが音楽ディレクターだ。

豪華なエンタテインメント・ショーなのはわかる。ビートルズの音楽の遺産をほめたたえるっつーのもわかる。しかし、楽曲のオリジナル音源を使用する権利も与えたっていうのはどうかな・・・と私は考える。完成された芸術作品を細かく切ってリアレンジする、というのがひっかかるのだ。新しいフレームができたからと言って、ゴッホの’Starry Night’とSun Flowers’を分解したり、叩いたり、割ったりしてそれに詰め込み、鑑賞したいとは、あまり思わないけどなー。

完成された芸術作品ゆえ、それにまつわる話はこの40年間に出尽くしたのかな、って気もなくはない。今回のプレゼンで初めて明かされたスクープっておそらくなかったと思う。しかーし!ジョージ・マーティンご本人を目の前にして、(わりと小さい会場だった)彼の言葉で聞けたのは何より貴重な体験だった。なんてったってグラミー・ファンデーションのイベントであーる。グラミーにいっぱいお金を払ってそうな人たちで会場はいっぱいだ。ただミュージの参加率が低い、というのはどういうことか?レコーディングに関わるエンジニア、プロデューサが多いのはわかるが、それにしても、だ。私が認識できたのは、先にふれたジェイソンと、スラッシュ、ラスティ・アンダーソンってとこかな。あと、ジャック・ダグラスとお話できたのは感激した!

サー・ジョージ・マーティン自身が語るSgt. Pepper。すばらい機会に恵まれた。

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