ロック・フォトグラファー Neil Zlozower 収録直前まで床のモップがけ

28 09 2008

日本では洋楽/楽器系の雑誌でおなじみのロック・フォトグラファー、ニール・ズロウザウワーととある所で知り合った。話を聞いてみてびっくり、共通の友人がなんと多いことか。これまで会わなかったのが不思議なくらいだ。彼の新しいポートレイト本が間もなく出版されるというので早速、ハリウッドにある彼のスタジオに話を聞きに行った。

実に38年のキャリアを誇るニール。70年代以降のアーティストで撮っていない人はいないというほど、そのポートレイトの数は天文学的な数字にのぼる。スタジオの壁には数々の作品が飾られており、まるでロサンゼルスのロックの歴史を垣間見ているようだ。

ニールの話は実に面白い。スラッシュ、ザック・ワイルドと並ぶ彼の息子の写真から始まり、1974年、有名なスタジオ、ミュージック・プラントで撮影されたキース・ムーン。ステージ衣装のまま撮影場所に堂々と現れたロブ・ハルフォード。「撮影のために衣装を着てきてくれてありがとう」とニールが礼を言うと、「僕はオフでもこういう格好をしているのさ」とロブは答えたそうだ。

シュライン・オードトリアムで行われたジェフ・ベックのライブ(Voにロッド・スチュワート、Bsにロニー・ウッド!!)に全エネルギーを使うために、前座だったムーディー・ブルースのライブ中はずっと居眠りしていたとか。

撮影のためサンセットにあるオフィスで待っていたところ、2ヶ月は着ているであろうぼろぼろの服をまとったひげ面男がオフィスにやってきた。なんでオフィスにこんな浮浪者みたいな人がいるのかと不思議に思っていたところ、オフィスの人がその男性を指差し「彼が今日撮影していただくトム・ウェイツさんです」と紹介されビビったこと。「15分ほど(きれいにするために)お時間を差し上げましょうか?」とお伺いを立てた所、「いや、このままでいいじゃないか」とあっけなく返され、どうやって撮影したらいいものかと考えあぐねた。その後ニールの友人であるスティーヴ・ヴァイに、スタジオ用に何か写真をプリントしてあげるから誰のが欲しいかと聞いたところ、数ある作品の中からペイジでもクラプトンでもなく、このトム・ウェイツ写真をリクエストしてきたそうだ。

1978年当時、デイヴ・リー・ロスの父が所有するパサディナの豪邸(現デイヴ所有)で撮影されたバンド・フォト。’Van Halen I’ 当時のもので初々しさが残る。隣には1980年頃のバックステージでの写真が並ぶ。当時、バックステージの一角にライトを持ち込み、ステージから上がった直後「世界を制覇したぜ」とばかりにアドレナリンばりばり&汗だくのバンド・フォトをよく撮影していたとかで、これがその1枚。いやーみんないい顔してるのだよ、これが。

ヴァイオリン・ボウを手にするジミー・ペイジのフォト。ニールは当時、この奏法にかなりしびれていたと言う。写真のジミー、ギラギラした目が印象的だ。

ニールのキャリアの中でもっとも誇りに思う、いわば「ハイライト的」な作品は何かと聞いたところ、モトリーの「ブラッド・セッション」と答えた。これに関しては各方面で語られており、この日取材に来ていたアメリカのケーブルテレビA&Eのインタビューでも、かなりの時間をかけて話していた。24年前に行われたセッション。バンドでの撮影後、ミック、ヴィンス、トミーが帰ったあとにニッキーがさらなる撮影をリクエスト。ジャック・ダニエル50本他パーティ用品*wink*wink*を取り揃え、’We lost our minds, and got sick, sick sick’になったそうだ。で、最後に紹介している血糊まみれになっているニッキーのポートレイトがその時の写真。その時使用した血糊がまだスタジオに残っている。モトリー・ファンの方、ニールに交渉してみてはいかがだろうか?

今回あまりにジューシーなエピソードのため、カットできる箇所がほとんどなく、結局10分近いクリップになってしまった。一番の押さえどころであるはずの’Fuck You: Rock&Roll Portraits’、彼の2冊目のポートレイト本が北米で10月に発売となる。(日本ではアマゾン、輸入書店等で探してね。) 紙/電波媒体で取り上げられることは、一切ないであろうこのタイトル。(売る気があるんだろうか、ニール?)数々のアーティストが中指を立てるポーズだけを集めた自信作であーる。頼んだ訳でもないのにニールの前で皆が同じ行為を露呈してしまう、ロケンロールな美学がここにはある。(なんだよそれ。)あなたの大好きなあのアーティストも、この本の中で指を立ててるはずだ。

ちなみに去年発売された、ニールの初めてのポートレイト本’Van Halen: A Visual History: 1978 – 1984’も絶賛発売中である。

動画を見ればおわかりの通りカメラの後ろに置いておくのがもったいないほど、実に興味深いロケンロール野郎である。この日、A&Eのテレビ・インタビューも入っていたので、ビデオ映りのいい姿で登場してもらえるじゃんと期待してスタジオに行くと、なんと彼はスタジオで床のモップがけをしているではないか。しかも上半身裸で汗だく。「バイクのtune upとかの油で汚れてたからさー」とニール。それはまた別な意味で決まると言えばキマっているのだが、驚いた。しかしどうしてこれがなかなか小綺麗にモニターに映ってんの。ロックなvibeもありほどよく収まっている。こういう人って得よねー。

スタジオの一角にはビンテージ・バイクの数々も置かれている。ビンテージ・カーも7台所有しているとのこと。この日は1965年製コルベットを乗っていた。これまた全部自分でいじるんだそーだ。才能ある人がここにまたひとり・・・。

ニールのウェブサイト

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